髪の健康にかかせないケラチン
髪の主成分であるケラチン。
不足するとどうなるのか、摂取する方法とは、また、髪質と頭皮の関係についても解説します。
正しい知識を身につけて、自分に合ったヘアケア商品を選びましょう。
ケラチンとは
ケラチンとは、髪や爪、皮膚の角質層を作る成分のこと。
複数種類のアミノ酸が結合してできたタンパク質で、美しい髪を維持するには大切な成分です。
ケラチンは、絹や繊維といった他のタンパク質にはほとんど含まれない「システイン(シスチン)」というアミノ酸を15%程度と多く含んでいます。
シスチンとは、2個のシステイン分子が結合したもの。シスチンによって爪や皮膚を健康に保ち、髪にコシを与える効果が期待できます。
システイン(シスチン)はメチオニンというアミノ酸からも合成されますが、メチオニンは体内で合成できない必須アミノ酸です。
普段の食事から栄養分として摂取する必要があります。
ケラチンが不足した場合どうなる?
髪のツヤを失う
髪の主成分であるケラチンが不足していると、ハリやコシがなくなるなど髪の調子が悪くなってしまいがちです。
髪のツヤが失われるほか、髪の成長が遅くなって伸びにくくなります。
普段から髪のパサつきや枝毛、切れ毛に悩まされている人は、ケラチン不足が原因かもしれません。
また、ケラチンを合成する必須アミノ酸も不足していることで、髪だけでなく全身に悪影響が出る場合もあります。
爪が乾燥して割れやすいなど、思い当たる節はありませんか?
髪が細くなる
髪が細くなることの原因には、遺伝や自然現象、ストレスなどの影響も考えられますが、ケラチン不足も大きな要因のひとつ。
髪の主成分が足りていないと、髪が作り出されるスピードが遅くなり、髪が弱ったり細くなったりするのです。
それだけでなく、新しく髪が作られなくなってしまうと薄毛にもつながります。
髪に栄養を行き渡らせるためには、ケラチンを積極的に摂取しましょう。
髪の毛がうねる
髪がまとまりにくい、広がりやすいという悩みを持っている人も多いのではないでしょうか。
ケラチンが不足すると、髪のツヤが失われて髪が細くなるだけなく、うねりの原因にもなります。
ダメージによってキューティクルが剥がれると、髪の内部にあるコルテックスという部分がむき出しの状態になってしまいます。
傷んで断面が歪んだコルテックスが水分を吸うと、不均一に膨張してしまい、うねることがあるのです。
ケラチンを摂取する方法
「ケラチン」の表示があるサプリメントは、数多く市販されています。
必須アミノ酸のサプリメントもありますが、体内で分解されたタンパク質をケラチンに生成させることが必要です。
そこで、合成を促すために必要となるのがビタミンや亜鉛です。
特に、現代の食生活では亜鉛が不足しやすいといわれています。食事で摂取ができると良いですが、難しい場合にはサプリメントで補給しましょう。
食べ物から摂取
メチオニンを摂取してシステイン(シスチン)を合成するために、毎日の食事から動物性と植物性タンパク質をバランスよく摂ることを意識しましょう。
動物性タンパク質を含む食べ物の例
- 肉
- 魚
- レバー
- 卵
- 牛乳
植物性タンパク質を含む食べ物の例
- 納豆
- 豆腐
過度なダイエットをすると、髪のトラブルが起こる人もいます。
これは、食事制限によって、健康な髪を作るのに必要な栄養素が不足してしまうためです。