大人のニキビを防ぐには?
10代の肌は皮脂分泌が活発なことからニキビができやすくなりますが、成長とともに落ち着いていきます。
しかし、大人になってからもニキビの症状が続く場合は、ストレスや睡眠不足、生活リズムの乱れ、間違ったスキンケアなど、さまざまな要因が重なり合っている可能性があるのです。
繰り返す大人のニキビを防ぐ方法として、ここでは主に毎日のスキンケアや、生活習慣のポイントについてご紹介していきます。
洗顔では摩擦せず、やさしく洗う
余分な皮脂や肌についた汚れを落とすためにも、洗顔は大切です。
しかし、皮脂が気になるからと1日に朝晩の2回以上洗顔をしたり、スクラブ剤入りの洗顔料を使ったりと、肌をゴシゴシ摩擦しながら洗うのは控えましょう。
洗顔は刺激の少ない洗顔料をたっぷりと泡立て、泡をクッションにしてやさしく洗います。
すすぎはぬるめのお湯で、髪の生え際まできちんと洗い流し、清潔なタオルで水気を拭き取りましょう。
メイクをした日は、まずクレンジング剤でメイクの汚れをきちんと落とし、それから洗顔料で肌に残ったクレンジング剤を落とすようにしましょう。
スキンケアでは保湿を重視
皮脂分泌の盛んな思春期のニキビとは異なり、大人のニキビは乾燥によって、肌のバリア機能が低下することでも起こりやすくなります。
洗顔後は、スキンケア化粧品ですみやかに保湿ケアを行いましょう。
ニキビ肌のスキンケア化粧品は、低刺激で油分が少ないものを選ぶようにしましょう。「ノンコメドジェニックテスト済み」と表記された化粧品は、ニキビのもとになりにくい処方設計です。
化粧品は清潔な手のひらに広げ、上からやさしくプッシュするようになじませます。このとき、肌をこすったり、ニキビになりやすい肌を刺激したりしないよう注意しましょう。
メイクや紫外線対策
紫外線を浴びると、肌の乾燥が進んで角層が厚くなったり、紫外線で皮脂が酸化し、ニキビを悪化させたりすることがあります。
帽子や日傘、UVカット加工のストールなどとともに、日焼け止めを上手に活用しましょう。
ただし、紫外線対策に塗る日焼け止めのなかには、ニキビや肌荒れなどトラブルが起きやすい肌には刺激が強すぎるものも。
日焼け止めを選ぶときは、「紫外線吸収剤フリー」、「ノンケミカル」設計で肌になめらかにのびるもの、落とすときも普通の洗顔料や石けんで、刺激なく落とせるものを選ぶのがよいでしょう。
メイクでは、油分の多いクリームタイプのファンデーションを塗り重ねると、毛穴をふさいでニキビができやすい肌には気になることがあります。
落とすときもクレンジング剤で肌を刺激することになるため、パウダータイプのファンデーションを薄くつける程度にとどめましょう。
ニキビ跡をメイクでカバーしたいときは、その部分だけコンシーラーを使うのもよいでしょう。
赤みを目立たなくするイエロー系のコンシーラーを選んで、清潔な指先やブラシでやさしく塗り、周囲をパウダーファンデーションでなじませます。
ニキビができやすい肌におすすめの食事・栄養
毎日の食事は、内側からのニキビケアにつながります。
欠食や暴飲暴食、間食をできるだけ控え、1日3回の食事からさまざまな栄養を摂取しましょう。
肌の材料となるタンパク質、肌の新陳代謝を促したり皮脂量をコントロールしたりするビタミンB2・ビタミンB6、血行を促進して肌荒れの解消を助けるビタミンE、便秘の改善に役立つ食物繊維などを積極的に摂りましょう。
- タンパク質…肉や魚、卵、大豆・大豆製品、牛乳・乳製品
- ビタミンB2…卵、納豆、レバー、焼き海苔
- ビタミンB6…マグロやカツオ、サケ、肉、バナナ、にんにく
- 食物繊維…穀物、イモ類、豆類、野菜・果物、海藻類、きのこ類
さらに大人のニキビには、肌のターンオーバーを整えるビタミンA、ストレスによる肌のバリア機能の低下を防ぐビタミンB1やビタミンCもおすすめです。
- ビタミンA…ニンジンやかぼちゃなどの緑黄色野菜、チーズ、卵
- ビタミンB1…胚芽米や玄米、豚肉、うなぎ、豆類、青海苔、焼き海苔
かつてはチョコレートやケーキ、ピーナッツ、揚げ物など、甘い食べ物や脂っこい食べ物を摂るとニキビができやすいと言われてきましたが、現在ではこれらの食べ物が、必ずしもニキビに悪影響を与えるとは言えないことが、分かってきました。
ただし、糖分の多い食べ物や動物性脂肪の多い食べ物は、皮脂の成分であるTG(トリグリセリド)を増やす可能性があります。皮脂の過剰分泌に悩んでいる方は、控えめにしたほうがよいかもしれません。